
GUIDE / 新規事業の立ち上げ
新規事業の立ち上げ方。
自社だけの壁と、
組んで速く始める方法。
既製品ではなく、御社のやり方に合わせて1から作る、自社専用のシステム(スクラッチ開発)です。
新しい事業の柱をどう立てるか。立ち上げの段階と、自社だけで進めるとつまずきやすい点、パートナーと組んで速く始める方法を整理します。
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01 — Answer
新規事業の立ち上げとは
新規事業の立ち上げとは、今の本業とは別に、新しい商品やサービスで収益の柱をつくることです。進め方は、お客さまの課題を見つける、解き方の案を立てる、小さく試して確かめる、事業の計画にまとめる、売り始める、広げる、の段階に分けて考えると整理しやすくなります。大事なのは、大きく作り込む前に、お客さまが本当にお金を払うかを小さな形で確かめることです。公正取引委員会は、業務提携が広く使われている理由として、迅速な事業遂行やコスト削減といった利点を挙げています。新規事業でも、自社に無い販路や技術を他社と組んで補えば、立ち上げにかかる時間と費用を抑えやすくなります。
02 — Point
新規事業の進め方の段階
段階ごとに「次に進む条件」を決めておくと、思い入れだけで先に進んでしまうのを防げます。各段階でやることと、次に進む目安をまとめました。条件は短く。
段階は戻っても構いません。試した結果、課題の見立てが外れていたと分かれば、1の段階に戻ります。戻るのは失敗ではなく、大きく作り込む前に外れに気づけたということです。
| 段階 | やること | 次に進む目安 |
|---|---|---|
| 1. 課題を見つける | お客さまや取引先に話を聞き、困りごとを集める | 同じ困りごとを複数の相手から聞けた |
| 2. 解き方の案を立てる | 困りごとを解く商品やサービスの形を考え、紙に描く | 相手に見せて、欲しいと言ってもらえた |
| 3. 小さく試す | 最小限の機能で試作し、一部のお客さまに使ってもらう | 使い続ける人や、お金を払う人が出た |
| 4. 事業の計画にまとめる | 売上と費用の見通し、体制、組む相手を決める | 数字の見通しを社内で説明できた |
| 5. 売り始める | 販路を決めて提供を始め、問い合わせや解約の理由を集める | 売上が計画の範囲に乗ってきた |
| 6. 広げる | 地域や業種を広げ、手作業の部分を仕組みに置き換える | 広げても品質と利益を保てる |
03 — Detail
自社だけで新規事業を始めるときの壁
本業の延長ではない分野に、自社だけで踏み出すと、次のような壁にぶつかりやすくなります。どれも本業の力不足ではなく、知らない分野に入るときに誰もが通る壁です。順に挙げます。
裏を返せば、壁の多くは「知らない分野に、知らない人だけで入る」ことから生まれます。その分野を知る相手が一社いるだけで、超えやすさは大きく変わります。
- 業界の事情が分からないその分野の商習慣や法令、お客さまの業務の流れを一から調べることになり、企画の手戻りが起きやすくなります。
- 最初のお客さまに出会えない営業先の名簿づくりから始めることになり、試してくれる相手を見つけるまでに時間がかかります。
- 作れる人がいないサービスを動かすシステムや仕組みを社内で作れず、外に頼むにも業界の業務を説明するところから始まります。
- 本業と人を取り合う新規事業の担当が本業と兼ねていると、忙しい時期に止まってしまいます。
- やめどきが分からない続けるか撤退するかの基準が無いと、成果が出ないまま費用だけがかさみます。
04 — Know-how
提携やマッチングで新規事業を速く始める方法
上の壁のうち、業界の事情、最初のお客さま、作れる人の三つは、その分野にすでにいる企業と組むことで埋めやすい壁です。NEDOのオープンイノベーション白書も、外部の資源を使うことで開発の費用を減らし、開発の時間を短くできると整理しています。
一社で全部やらなくていい。
組み方には段階があります。最初は販路を貸してもらう、相手のサービスと組み合わせて提供するといった浅い協業から入り、成果が見えたら業務提携の契約で役割と成果の分け方を固めます。相手探しには、取引先や金融機関からの紹介、商談会、業界に詳しい企業によるビジネスマッチングが使えます。
組むときに気をつけたいのは、自社の強みになる部分まで相手に任せないことです。何を自社で持ち、何を相手から借りるのかを最初に決め、話を深める前に秘密保持契約を結びます。
05 — Check
小さく試してから広げる
新規事業で一番高くつくのは、誰も使わないものを大きく作り込むことです。最初は、お客さまの困りごとを解く最小限の形だけを作って試します。この考え方はMVP(必要最小限の製品)と呼ばれ、作り方はMVP開発のコラムで説明しています。まずは小さく。
試す段階では、手作業が混じっていても構いません。申込みを表計算で受け、連絡を電話で済ませても、お客さまが価値を感じるかどうかは確かめられます。使う人が増え、手作業が回らなくなったところで、その部分からシステムに置き換えます。順番を逆にしないことが、費用を抑える一番の方法です。
社内の体制も小さく始めます。専任が置けなければ、週のうち決まった時間だけを新規事業に充てる形でも構いません。その時間を本業の忙しさで削らないと、経営者が先に決めておきます。
06 — More
自動車業界の新規事業と日本カーネット
企業は今、変革の時期を迎えています。これまでの事業1本の柱だけでは、時代の変化に対応しきれなくなるおそれがあり、新しい柱づくりを早めに始める意味は大きくなっています。待つほど選択肢は狭まります。ただ、異業種や専門外の分野を1社だけで考えるより、パートナーやアライアンス企業と共同するほうが、スピードと費用を抑えて始められます。
日本カーネットは、自動車業界向けのシステム開発を20年以上続け、業界の企業、サービス、データとつながってきました。業界の外から参入する企業さまにも、業界の中で新しい事業を始めたい企業さまにも、組む相手のマッチング、サービスを動かすシステムの開発、業界への届け方までを、共創・企業マッチングとして一緒に進めます。自社でも整備システム・整備ソフト DREAM POWER、ホームページ作成サービスのCAR-X-WEB、タイヤ預かりのTIRAGEなどのサービスを立ち上げて運営しており、その経験を立ち上げの支援に生かしています。
FAQ
新規事業の立ち上げ方のよくある質問
新規事業は何から始めればよいですか?
お客さまや取引先の困りごとを集めるところからです。商品の案から入ると、作った後に誰も困っていなかったと分かることがあります。順番が大事です。
新規事業の立ち上げに失敗しやすいのはどんなときですか?
確かめる前に大きく作り込んだとき、本業と兼ねた担当者が手を回せないとき、続けるかやめるかの基準が無いときです。段階ごとに次に進む条件を決めておくと防ぎやすくなります。
新規事業を他社と組んで進めるメリットは何ですか?
業界の事情や販路、技術といった、自社に無いものを一から育てずに使えることです。その分、立ち上げの時間と費用を抑えやすくなります。
新規事業の担当者は専任にすべきですか?
置けるなら専任が理想です。難しい場合は、新規事業に使う時間を決めて社内で認め、本業の都合で削られないようにします。組む相手がいれば、自社で抱える仕事を減らすこともできます。
新規事業のシステムは最初から作るべきですか?
最初は最小限の形で試し、手作業が回らなくなった部分から仕組みにするのがおすすめです。何から作るかは、試した結果を見て決めます。
自動車業界で新規事業を始めたい場合、相談できますか?
できます。日本カーネットは、組む企業やサービスのマッチングから、システムの開発、業界への届け方まで一緒に進めています。アイデアの段階でもご相談ください。
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Sources
出典
「業務提携に関する検討会」報告書について(公正取引委員会 競争政策研究センター、2019年7月10日):https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2019/jul/190710.html
オープンイノベーション白書 初版(オープンイノベーション協議会(JOIC)、事務局 NEDO、2016年7月)第1章:https://www.nedo.go.jp/content/100790965.pdf
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