
GUIDE / アライアンスとは
アライアンスとは。
種類とM&Aとの違い、
組むときの進め方。
既製品ではなく、御社のやり方に合わせて1から作る、自社専用のシステム(スクラッチ開発)です。
会社を一つにせず、強みを持ち寄って手を組む。アライアンスの意味と種類、M&Aとの違いを、自動車業界の例もまじえて整理します。
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01 — Answer
アライアンスとは
アライアンス(alliance)とは、独立した企業どうしが、それぞれの経営は保ったまま、共通の目的のために経営資源を持ち寄って協力する関係のことです。日本語では「提携」や「企業連携」と訳されます。形は、販売や生産などの業務を分担する業務提携、株式を持ち合ったり出資したりする資本提携、技術を供与し合う技術提携、共同で新しい会社をつくる合弁会社などに分かれます。公正取引委員会の検討会報告書は、事業者が一体となって事業を行う形を、合併のように完全に一体となるものから、業務提携のように特定の業務に限られ、契約の満了などで比較的容易に解消されうるものまで様々だと整理しています。アライアンスは、その中でも会社の独立を保つ側の手法です。
02 — Point
アライアンスの種類
アライアンスは、どこまで深く結びつくかで種類が分かれます。結びつきが浅いほど始めやすく、やめやすい。深いほど長く続けやすい半面、解消するときの手間が増えます。
| 種類 | 中身 | 結びつきの深さ |
|---|---|---|
| 業務提携 | 販売、生産、物流、開発などの業務を契約で分担する。資本は動かさない | 浅い。契約の範囲で協力し、期間の満了で見直せる |
| 技術提携 | 特許やノウハウの使用を認め合う、共同で研究開発するなど、技術を軸に組む | 中くらい。成果の権利の扱いを先に決める必要がある |
| 資本提携 | 相手の株式を一部持つ、互いに持ち合うなど、出資を伴って関係を固める | 深い。経営への関与の度合いを取り決める |
| 合弁会社 | 複数の企業が出資して新しい会社をつくり、そこで共同の事業を行う | 最も深い。出資比率や撤退の条件まで決める |
03 — Detail
アライアンスとM&Aの違い
M&Aは、合併や買収によって相手の会社そのもの、またはその事業を自社のものにする手法です。アライアンスとの一番の違いは、相手の会社が独立したまま残るかどうかにあります。
アライアンスでは、各社が自分の意思で動く余地を残しながら、決めた範囲だけで協力します。M&Aでは、意思決定が一つにまとまるため、統合した後の組織づくりや人の処遇まで含めた大きな作業が要ります。その分、相手の技術や顧客を確実に自社のものにできます。
選び方の目安は、相手の力を「借りたい」のか「持ちたい」のか。新しい市場で試しながら進めたいならアライアンス、事業の中核として長く抱え込みたいならM&A、と考えると整理しやすくなります。アライアンスで関係を築いた後に、出資や統合へ進む例もあります。
04 — Know-how
アライアンスのメリットとデメリット
公正取引委員会は、業務提携が広く使われている理由として、迅速な事業の遂行やコストの削減といった利点を挙げています。自社に無い販路、技術、人材、データを、ゼロから育てずに使えるからです。新しい分野に出るときに外れた場合の損を小さくできる点も、アライアンスならではの利点です。
ただし、うまい話ばかりではありません。
デメリットは、自社だけで決められないことが増える点です。相手の方針が変われば、計画も見直しになります。得られた成果や顧客を誰のものにするかで揉めることもあります。自社のノウハウが相手に流れ、将来の競争相手を育ててしまうおそれもゼロではありません。
競争相手どうしが組む場合は、独占禁止法にも気を配ります。公正取引委員会の報告書は、業務提携の多くは競争を促す効果が期待される一方、形によっては競争を制限する効果を持つ場合もあると述べ、価格などの重要な情報の交換は必要な範囲に限るよう示しています。具体的な判断は、業務提携の種類と契約書のコラムにまとめました。
05 — Check
アライアンスの進め方
アライアンスは、相手を見つけた時点で半分終わったように感じがちです。実際には、組んだ後の運び方で成否が分かれます。おおむね次の順番で進めます。
相手を選ぶときは、強みが自社と重ならないか、目指す方向が近いか、決める人と話せるか、の三点を見ます。強みが重なる相手とは、組んだ後に役割の取り合いになりがちです。逆に、方向が違いすぎる相手とは、最初の目的がすぐにぶれます。
- 目的を決める何を手に入れるために組むのか。販路なのか、技術なのか、時間なのかを一つに絞ります。
- 相手を探す取引先、金融機関、業界団体、ビジネスマッチングなど、複数の経路で候補を挙げます。
- 秘密保持契約を結んで話し合う踏み込んだ情報を出す前に秘密保持契約を結び、互いの事情と期待を確かめます。
- 小さく試す地域や商品を絞って試し、数字で効果を確かめます。
- 契約で役割を固める役割、費用の分担、成果の帰属、期間と解消の条件を書面に残します。
- 定期的に見直す目的に近づいているかを決まった時期に確かめ、続けるか、深めるか、やめるかを決めます。
06 — More
自動車業界のアライアンスと日本カーネット
自動車業界でも、整備工場と部品商、販売店と保証や決済のサービス、業界の外の企業と業界の事業者など、さまざまな組み合わせのアライアンスがあります。業界の外から入る企業にとっては、業界の商習慣や制度を知る相手と組めるかどうかが、立ち上げの速さを左右します。
業界の中の企業にとっても、今の事業の柱が1本だけでは、時代の変化に対応しきれなくなるおそれがあります。新しい柱をつくるとき、専門外の分野を1社だけで考えるより、パートナーやアライアンス企業と共同するほうが、スピードと費用を抑えて始められます。
日本カーネットは、自動車業界向けのシステム開発を20年以上続ける中で、業界の企業、サービス、データとつながってきました。そのアライアンスと御社の事業をつなぐ共創に取り組んでいます。組む相手のマッチングから、組み合わせたサービスを動かすシステムの開発、業界への届け方まで一緒に進めます。
FAQ
アライアンスとはのよくある質問
アライアンスと業務提携は同じ意味ですか?
ほぼ同じ意味で使われることが多い言葉です。厳密には、アライアンスは業務提携、資本提携、技術提携、合弁会社などを含む広い言い方で、業務提携はその中の一つの形です。
アライアンスとパートナーシップの違いは何ですか?
どちらも企業どうしの協力関係を指し、はっきりした線引きはありません。アライアンスは経営の戦略として結ぶ提携を、パートナーシップは取引先との協力関係を含む広い関係を指して使われることが多い言葉です。
アライアンス戦略とは何ですか?
自社だけでそろえるより、他社と組むほうが早く確実に手に入るものを見極め、どの相手とどの深さで組むかを計画的に決める考え方です。販路、技術、人材、データのうち、何を外から得るかを決めるところから始めます。
アライアンスは中小企業でも組めますか?
組めます。資本を動かさない業務提携なら、契約を結ぶだけで始められます。自社が差し出せる強みと、相手から得たいものをはっきりさせることが先です。
アライアンスを解消するときに気をつけることは?
共同で得た顧客や成果物、相手から受け取った情報の扱いです。組む前の契約で、解消のときの取り決めを決めておくと揉めにくくなります。
自動車業界のアライアンス企業を紹介してもらえますか?
日本カーネットは、御社の事業の内容に合わせて、自動車業界の内外でつながっている企業やサービスの中から組み合わせの候補を挙げています。具体的な組み合わせは、ご相談の中でご案内します。
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Sources
出典
「業務提携に関する検討会」報告書について(公正取引委員会 競争政策研究センター、2019年7月10日):https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2019/jul/190710.html
「業務提携に関する検討会」報告書(概要)(公正取引委員会):https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2019/jul/20190710gyoumuteikei/20190710_3.pdf
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