リフトで車を持ち上げて点検する整備工場のピット

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クラウドとオンプレミスの
違いと、
自社に合う選び方。

既製品ではなく、御社のやり方に合わせて1から作る、自社専用のシステム(スクラッチ開発)です。

システムを社内に置くか、インターネットの向こう側に置くか。費用、安全、使い勝手のそれぞれで何が変わるのかを整理し、自社専用のシステムを作るときの選び方を説明します。

SCROLL

01 — Answer

クラウドとオンプレミスの違い

クラウドとオンプレミスの違いは、システムを動かすサーバーなどの機器を、誰がどこに持って管理するかにあります。オンプレミスは、自社の事務所やデータセンターに自社の機器を置き、自社で管理する形です。クラウドは、提供する会社の機器をネットワーク経由で借りて使う形で、米国国立標準技術研究所(NIST)は2011年9月の定義(SP 800-145)で、必要なときにすぐ使えること、ネットワークから使えること、使う量を需要に応じて増減できることなどを特徴に挙げています。オンプレミスは自社の決まりで細かく管理できる代わりに、機器の購入と保守を自社で担います。クラウドは機器の管理を任せられる代わりに、使い続ける間は利用料がかかり、設定や運用のしかたは提供する会社の仕組みに従います。

02 — Point

費用のかかり方の違い

費用は「どちらが安いか」より「いつ、何に払うか」で比べると判断しやすくなります。オンプレミスは、最初に機器とソフトをそろえる費用が大きく、その後は保守と電気代、数年ごとの機器の入れ替えがかかります。クラウドは、最初の負担が小さい代わりに、使う量に応じた利用料を払い続けます。

見落としやすいのは、人の手間です。オンプレミスでは、機器の故障対応、OSの更新、バックアップの確認を誰かが担います。社内にその担当がいない会社では、外部に任せる費用が加わります。クラウドでもその一部は残り、アカウントの管理や設定の確認は利用者の仕事です。

使う人数や量が増えたときの動きも違います。クラウドは量に合わせて増やせますが、そのぶん利用料も増えます。オンプレミスは機器の能力の範囲内なら費用は増えにくく、超えたら機器を買い足します。

比べる点オンプレミスクラウド
最初にかかるもの機器とソフトの購入、設置初期設定と移行の作業が中心
使い続ける間にかかるもの保守、電気代、機器の入れ替え使う量に応じた利用料
人の手間機器、OS、バックアップの管理を自社で担うアカウントと設定の管理は自社に残る
量が増えたとき機器の能力を超えたら買い足すすぐ増やせるが利用料も増える

03 — Detail

セキュリティの考え方の違い

どちらが安全かは、形より管理のしかたで決まります。オンプレミスは、機器もデータも自社の手元にあり、守り方を自社で決められます。そのぶん、更新の遅れや鍵の掛け忘れも自社の責任です。

クラウドでは、提供する会社と利用者で責任を分け合います。総務省は2021年9月に「クラウドサービス提供における情報セキュリティ対策ガイドライン(第3版)」を公表し、クラウドの種類ごとの責任の分け方という観点を加えました。機器や建物を守るのは提供する会社でも、誰にどのデータを見せるかという設定は利用者が担う、という考え方です。

設定の誤りによる事故を防ぐため、総務省は2022年10月に適切な設定のためのガイドラインを定め、2024年4月26日にはその内容を解説した「クラウドの設定ミス対策ガイドブック」を公表しています。クラウドを選ぶなら、設定を誰が確かめるのかまで決めておくことが大切です。

04 — Know-how

クラウドとオンプレミスの向き不向き、ハイブリッド

クラウドが向いているのは、複数の店舗や外出先から同じデータを見たい場合、社内に機器を管理する人がいない場合、使う人数が季節で大きく変わる場合です。たとえば、出張で点検に回る担当者がスマートフォンから入力する、複数の展示場で同じ在庫を見る、といった使い方です。

オンプレミスが向いているのは、インターネットが止まっても社内で仕事を続けたい場合、工場の機械や読み取り機器など手元の装置とつなぐ場合、取引先との約束でデータを社外に置けない場合です。ピットの中で使う端末や、受付のレジまわりの仕組みがこれに当たることがあります。整備工場では、車検の当日に受付の画面が止まると、お客さまを待たせることになります。止まったときの影響が大きい仕事ほど、手元で動く仕組みを残す意味があります。

両方を組み合わせる方法もあります。NISTの定義でいう「ハイブリッドクラウド」は、種類の違うクラウド同士を組み合わせる形を指します。実務では、社内に置く仕組みとクラウドを組み合わせる構成もよく使われます。たとえば、日々の入力は社内のWindowsアプリで行い、お客さまからの予約受付や複数店舗での閲覧だけをWeb側に出す、という分け方です。

05 — Check

自社専用のシステムを作るときの選び方

スクラッチ開発では、置き場所も設計の一部として選べます。既製品のように形が決まっていないので、業務に合わせて決めればよいのです。打ち合わせでは、次の順に確かめます。

日本カーネットは、Windowsアプリと、ブラウザで動くWebシステムの両方を得意としています。社内で動かす形、インターネット上に置く形、その組み合わせのどれが合うかを、使う場所と人を伺ってから提案します。どの形を選んでも、データのバックアップを別の場所に取る仕組みと、取り出す手順の確認は一緒に設計します。打ち合わせと納品はリモートで、47都道府県に対応しています。

  1. 使う場所社内だけか、複数の店舗や外出先からも使うか。
  2. 止まったときの影響インターネットが止まったとき、仕事をどこまで続けたいか。
  3. つなぐもの手元の機器や、今使っているソフトとつなぐ必要があるか。
  4. 管理する人機器の保守や設定の確認を、社内の誰が担えるか。
  5. データの決まり取引先との約束や社内の規程で、データの置き場所に制限があるか。

FAQ

クラウドとオンプレミスの違いのよくある質問

オンプレミスとはどういう意味ですか?

英語のon-premisesから来た言葉で、自社の建物の中に機器を置いてシステムを動かす形を指します。

クラウドのほうが安全ですか?

どちらが安全とは決まっていません。クラウドでは提供する会社と利用者で責任を分け合い、オンプレミスでは自社がすべてを担います。どちらでも、設定と更新の管理が安全を左右します。

今のオンプレミスのシステムを、クラウドに移せますか?

移せる場合があります。今のシステムのデータを書き出せるか、手元の機器とのつながりがあるかを確かめてから、移すか、作り直すか、一部だけ移すかを提案します。

SaaSはクラウドとどう違いますか?

SaaSはクラウドのサービスの一種で、アプリケーションまで出来上がった状態で使う形です。自社専用に作ったシステムをクラウドに置く場合は、IaaSやPaaSと呼ばれる、土台や環境を借りる形を使います。

バックアップはどう考えればよいですか?

オンプレミスなら社外にも控えを置き、クラウドなら提供する会社の仕組みに加えて自社でも書き出せるようにしておくと安心です。どちらでも、控えから実際に戻せるかを定期的に試すことが大切です。

クラウドとオンプレミス、費用はどちらが安いですか?

使う人数や年数、管理を任せる範囲で逆転するため、金額での目安はお出ししていません。費用のかかり方を比べたうえで、合う形をご提案します。

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Sources

出典

情報処理推進機構 NISTによるクラウドコンピューティングの定義(SP 800-145 日本語訳):https://www.ipa.go.jp/security/reports/oversea/nist/ug65p90000019cp4-att/begoj9000000buyd.pdf
総務省 クラウドサービス提供における情報セキュリティ対策ガイドライン(第3版)の公表(2021年9月30日):https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01cyber01_02000001_00121.html
総務省 「クラウドの設定ミス対策ガイドブック」の公表(2024年4月26日):https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01cyber01_02000001_00209.html

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