
GUIDE / APIとは
APIとは。
システム同士をつなぐ窓口を、
業務の例で。
既製品ではなく、御社のやり方に合わせて1から作る、自社専用のシステム(スクラッチ開発)です。
APIは、あるソフトの機能やデータを、別のソフトから決まった手順で使うための窓口です。仕組みを専門用語に頼らずに説明し、自動車業界でどう使われているかを紹介します。
SCROLL
01 — Answer
APIとは
API(エーピーアイ、Application Programming Interface)とは、あるソフトウェアが持つデータや機能を、別のソフトウェアから決まった手順で呼び出せるようにした窓口のことです。デジタル庁が2024年9月30日に改定した「APIテクニカルガイドブック」でも、APIはアプリケーション間のデータ共有を可能にする技術で、異なるシステムが効率的にデータを交換し、機能を共有できるようになると説明されています。人が画面を開いて調べ、別の画面に書き写していた作業を、システム同士が直接やりとりして済ませるのがAPIの役割です。インターネットを通じて提供されるものはWeb APIと呼ばれ、今「API連携」と言うときは、多くがこのWeb APIを指します。
02 — Point
APIの仕組みをやさしく
APIは、お店の注文カウンターに例えると分かりやすくなります。お客さまは厨房に入らず、決まった注文票に品名と数を書いて渡すだけで、料理を受け取れます。厨房の中でどう作っているかを知らなくても構いません。
システムの世界では、注文票が「リクエスト」、受け取る料理が「レスポンス」です。たとえば自社の顧客管理のシステムが「この車台番号の車の情報をください」とリクエストを送ると、相手のサービスが決まった形式で車の情報を返します。形式はJSONやXMLといった、プログラムが読みやすい書き方が使われます。
Web APIの多くは、ホームページを見るときと同じHTTPという手順で通信します。デジタル庁のガイドブックは、Web APIを設計するときはRESTという考え方に基づくことを推奨し、RESTを「HTTPプロトコルに基づいて、URIを指定しリソースを取得する設計様式」と説明しています。
- リクエストを送る自社のシステムが、相手のAPIの決まった宛先に、欲しい情報の条件を送ります。
- 相手が確かめる相手のサービスが、送ってきたのが利用を認めた相手か、条件が正しいかを確かめます。
- レスポンスが返る条件に合うデータが、決まった形式で返ってきます。
- 自社の画面に出す受け取ったデータを、自社の台帳や見積もりの画面に入れて使います。
03 — Detail
APIを使うメリット
一番大きいのは、書き写しが無くなることです。別の画面を見ながら手で入力していた情報が自動で入るので、入力の時間と写し間違いが同時に減ります。
情報が新しく保たれる点も見逃せません。CSVなどのファイルを決まった時刻に取り込む方法では、次の取り込みまで情報が古いままです。APIなら必要なときに問い合わせるので、在庫が売れたらすぐ一覧から消す、といった動きが作れます。
自社で一から作らずに済む機能が増えるのも利点です。業界のデータや外部のサービスがAPIを用意していれば、その部分は呼び出すだけで使えます。開発する範囲を自社の強みになる部分に絞れます。
- 入力の手間と間違いが減る相手のデータがそのまま入り、同じ情報を何度も打たずに済みます。
- 情報が新しい問い合わせたときの最新の状態を受け取れます。
- 作る範囲を絞れる外部にある機能は呼び出して使い、自社専用に作る部分を減らせます。
04 — Know-how
自動車業界でAPIが使われる場面
身近な例が電子車検証です。国土交通省は、電子車検証の情報を自社のシステムで受け取れる「車検証閲覧API」を提供しています。利用には国土交通省への申請と承認が要り、利用料は無償で、自社システムの改修費や通信料は利用者の負担と案内されています。2025年4月からは検査対象軽自動車にも提供が始まりました。取り込みの方法は電子車検証の取り込みのコラムで詳しく説明しています。
共有在庫や業界のデータとの連携でもAPIが使われます。アライアンスを組む企業の在庫を自社の在庫と同じ一覧で探せるようにしたり、業界のデータを見積もりの画面に取り込んだりする使い方です。考え方は自動車業界のデータ連携のコラムと、業界データ・共有在庫との連携の開発のページにまとめています。
ほかにも、ホームページの予約フォームと整備の予約台帳をつなぐ、会計のソフトに請求のデータを渡す、といった場面があります。相手がAPIを用意していない場合は、ファイルの取り込みでつなぐ方法を選びます。
反対に、自社のシステムにAPIを付けて外へ開く使い方もあります。業販の在庫を取引先の販売店のシステムから直接探せるようにする、部品の注文を取引先の画面から受け付ける、といった形です。電話やFAXで受けていた問い合わせが減り、取引先にとっては自社と取引を続ける理由の一つになります。どこまでのデータを見せるかは、取引先ごとに分けて決めます。
05 — Check
APIを使う、作るときの注意点
最初に読むのは、技術の資料より利用規約です。デジタル庁のガイドブックも、API提供者は利用規約でAPIの利用条件やデータの取り扱い、免責事項を明確に示すよう求めています。社内だけで見てよいのか、お客さまに見せてよいのか、保存してよい期間はあるのかを、規約で確かめてから設計します。
認証にも気を配ります。ガイドブックは、APIキーまたは利用者認証を強く推奨しつつ、APIキーはコピーされる可能性があり強固な対策ではないと注意しています。パラメータにAPIキーを含めない、不要になったキーを削除する、個人の情報を扱うならOpenID Connectのような認証も使う、といった対策が挙げられています。通信はHTTPSに限ります。
呼び出せる回数の上限にも注意が要ります。提供する側は、攻撃や負荷を防ぐために、1日のアクセス回数などに上限を設けることがあります。上限を超えたときや相手が止まっているときにどう動くかを決め、失敗したら担当者に知らせる仕組みを入れておくと、現場が困りません。相手の仕様が変わることもあるので、つなぐ部分は分けて作り、直す場所がすぐ分かるようにします。
FAQ
APIとはのよくある質問
APIとAPI連携の違いは何ですか?
APIは、データや機能を呼び出すための窓口そのものです。API連携は、その窓口を使って自社のシステムと相手のサービスをつなぐことを指します。
APIを使うには、相手の許可が要りますか?
多くのAPIは、利用の申し込みや規約への同意が必要です。車検証閲覧APIも、国土交通省への申請と承認を受けてから使います。
今使っているソフトにAPIが無い場合はどうしますか?
ソフトが出力できるCSVなどのファイルを取り込む方法でつなげる場合があります。何が出力できるかを確かめてから、つなぎ方を提案します。
自社のシステムにAPIを付けて、取引先に使ってもらえますか?
作れます。取引先に見せてよいデータの範囲、認証の方法、呼び出せる回数、利用規約をあわせて決めます。
Windowsアプリからでも、APIを使えますか?
使えます。日本カーネットはWindowsアプリと、ブラウザで動くWebシステムの両方を得意としており、どちらからでも外部のAPIとつなぐ仕組みを作れます。
API連携の開発費用の目安はありますか?
つなぐ相手の数や、やりとりするデータの量、画面の数で変わるため、目安はお出ししていません。つなぐ相手と使い方を伺ってから、お見積りをお出しします。
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Sources
出典
デジタル庁 APIテクニカルガイドブック(DS-464-2、2024年9月30日):https://www.digital.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/fe5f0631-c978-42db-8416-6759cfa7e53a/f6ca1b7b/20241001_policies_development_management_outline_04.pdf
国土交通省 電子車検証特設サイト 車検証閲覧API:https://www.denshishakensho-portal.mlit.go.jp/business/api/
国土交通省 電子車検証特設サイト よくあるご質問(事業者の方へ):https://www.denshishakensho-portal.mlit.go.jp/business/faq/
国土交通省 電子車検証特設サイト 検査対象軽自動車のAPI提供(2025年4月1日):https://www.denshishakensho-portal.mlit.go.jp/news/064/
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