
GUIDE / 受発注システム
受発注システムとは。
電話とFAXの注文を、
一つの画面に。
既製品ではなく、御社のやり方に合わせて1から作る、自社専用のシステム(スクラッチ開発)です。
電話で受けてメモに書き、FAXで注文書を送り、届いたら台帳に付ける。受発注システムは、その流れを一つの仕組みにまとめます。何ができ、どう選ぶかを自動車業界の例で説明します。
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01 — Answer
受発注システムとは
受発注システムとは、商品や作業の注文を出す側と受ける側のやりとりを、画面上でまとめて扱えるようにするシステムです。注文の受け付け、在庫や納期の確認、注文書や納品書の発行、請求までを同じデータで進められます。電話やFAX、メールに分かれていた注文が一か所に集まり、聞き間違いや転記の誤り、注文の見落としが減ります。注文書や見積書のやりとりを電子データで行うと、電子帳簿保存法でいう「電子取引」に当たり、国税庁は令和6年(2024年)1月以降、そのデータを要件に沿って保存するよう案内しています。受発注を電子化するなら、保存の仕組みも一緒に考えておくと二度手間になりません。
02 — Point
受発注システムでできること
受発注システムの中身は、注文を受ける側か出す側かで少し変わりますが、中心になる機能は共通しています。取引先ごとの価格や締め日のように、会社ごとの決まりをどこまで画面に入れられるかが、使いやすさを左右します。
受ける側と出す側の両方に効くのも特徴です。受ける側は、注文を受けた担当者が休んでいても、ほかの人が同じ画面で続きを引き継げます。出す側は、いつ何を頼んだかを探す時間が減り、二重の注文にも気づけます。取引先にとっても、営業時間外に注文を入れておける、届く日が画面で分かる、といった利点があるので、使ってもらうお願いがしやすくなります。
- 注文の受け付け取引先が画面から注文を入れ、電話やFAXの注文も同じ一覧に登録します。
- 在庫と納期の確認注文を受けた時点で在庫を引き当て、出せる日を取引先に返します。
- 帳票の発行注文書、注文請書、納品書、請求書を、入力したデータから作ります。
- 取引先ごとの条件掛け率、締め日、支払いの条件を取引先ごとに持たせます。
- 履歴の検索と保存いつ、誰が、何を、いくつ注文したかを後から探せる形で残します。
03 — Detail
自動車業界の受発注の例
自動車業界では、一台の車の整備や販売に、部品商、鈑金工場、陸送、ほかの販売店など多くの取引先が関わります。受発注が多い業界です。
部品の発注では、型式や車台番号から適合する部品を探し、複数の部品商に在庫と納期を問い合わせて、一番早いところに頼む、という流れがよくあります。整備の受付で入力した車両の情報をそのまま発注の画面に渡せれば、電話口で車台番号を読み上げる手間がなくなります。
業販では、自社の在庫車を取引先の販売店に卸します。取引先だけが見られる在庫の一覧に業販用の価格と注文の窓口を付けておけば、問い合わせの電話が減り、売れた車がすぐ一覧から消えます。
整備の外注では、鈑金塗装やガラスの交換、陸送などを外部に頼みます。依頼の内容、写真、戻りの予定日を一つの画面でやりとりすると、お客さまに完成の日を聞かれたときにすぐ答えられます。部品商の側から見れば、同じ仕組みが整備工場からの注文を受けるシステムになります。日本カーネットが運営するTIRAGE(タイヤ預かり)も、預け先を探すお客さまの検索サイトと、お店の預かり業務の管理を一つにつないだ仕組みです。
04 — Know-how
パッケージとスクラッチ開発の選び方
受発注のパッケージやクラウドのサービスは数多くあり、一般的な商品の受発注なら、そのまま使えることも多いはずです。迷ったら、自社の受発注のうち「パッケージの画面で処理できない取引」がどれくらいあるかを数えてみてください。
自動車業界では、車台番号や型式で部品を探す、在庫車を1台ずつ扱う、作業の依頼に写真を付ける、といった業界ならではの扱いが入ります。こうした取引が多い場合や、今の整備や販売のシステムと深くつなぎたい場合は、自社専用に1から作るスクラッチ開発が候補になります。
日本カーネットは、自動車業界向けのシステム開発を20年以上続けており、Windowsアプリとブラウザで動くWebシステムの両方を得意としています。取引先が使う注文の画面はWeb、社内の管理はWindowsアプリ、という組み合わせも作れます。最初は取引の多い数社だけで使い始め、慣れてから取引先を広げる進め方なら、現場の負担も小さく抑えられます。
| 比べる点 | パッケージ・サービス | スクラッチ開発 |
|---|---|---|
| 合う取引 | 一般的な商品の受発注 | 車台番号や型式、1台ごとの在庫など業界独自の取引 |
| 取引先ごとの決まり | 用意された設定の範囲で合わせる | 自社の決まりをそのまま画面にできる |
| 今のシステムとの連携 | 用意された連携の範囲 | 必要なつなぎ方を設計できる |
| 使い始めるまで | 申し込めば早く始められる | 要件を決める打ち合わせと動作テストが要る |
05 — Check
受発注システムを作るときに決めること
法令への対応も、最初に決めておきます。2026年1月1日には、下請法が改正された中小受託取引適正化法(取適法)が施行されました。公正取引委員会の概要資料によると、対象の取引に運送の委託が加わり、従業員数の基準も新しく設けられています。発注の内容を示す書面等の交付については、相手の承諾の有無にかかわらず電子メールなどの電磁的方法で提供することが認められました。外注の内容や会社の規模によって対象かどうかが変わるので、自社の取引が当たるかを公正取引委員会の資料で確かめ、必要な項目を注文の画面と帳票に入れます。
そのうえで、次のことを打ち合わせで整理します。分からない項目があっても構いません。
- 取引の種類部品、車両、作業の依頼など、どの取引をシステムに乗せるか。
- 使う人社内だけで使うか、取引先にも画面を開くか。
- 取引先ごとの条件価格、締め日、支払いの条件をどこまで持たせるか。
- 電子データの保存注文書や請求書のデータを、電子帳簿保存法の要件に沿ってどう保存するか。
- 今のシステムとの連携整備や販売、会計のソフトとどうつなぐか。
FAQ
受発注システムとはのよくある質問
受発注システムと販売管理システムは何が違いますか?
受発注システムは、注文のやりとりを中心にした仕組みです。販売管理システムは、見積もりから売上、請求、入金までを広く扱うことが多く、受発注はその一部として入っている場合があります。
FAXで注文してくる取引先がいても使えますか?
使えます。FAXや電話で受けた注文を社内の担当者が同じ画面に入力すれば、すべての注文を一つの一覧で管理できます。
メールで送った注文書は、印刷して保存すればよいですか?
国税庁は、電子取引のデータは令和6年1月以降、要件に沿って電子データのまま保存するよう案内しています。保存の方法は国税庁の資料で確かめたうえで、システムの中で保存できるように作ります。
取引先に専用のソフトを入れてもらう必要はありますか?
取引先が使う注文の画面をブラウザで動く形にすれば、取引先はソフトを入れずに使えます。
今の整備システムとつなげられますか?
今のソフトが出力できるデータを確かめたうえで、つなぐ方法を提案します。
費用や期間の目安はありますか?
取引の種類や取引先の数、つなぐシステムで大きく変わるため、目安はお出ししていません。打ち合わせの内容をもとにお見積りします。
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Sources
出典
e-Gov法令検索 電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律(第2条第5号 電子取引の定義):https://laws.e-gov.go.jp/law/410AC0000000025
国税庁 電子帳簿保存法関係 電子取引関係:https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/tokusetsu/01.htm
公正取引委員会 中小受託取引適正化法(取適法)について:https://www.jftc.go.jp/partnership_package/toritekihou.html
公正取引委員会 改正法概要:https://www.jftc.go.jp/partnership_package/toritekihou-gaiyo.pdf
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